こんにちは!
Wind Band Press編集長の梅本です。
最近気になることや、経験上何か役立ちそうなことなんかを、
ちょこちょこと書いていきます。
ブログでやっても良いのですが
一応Wind Band Press向けのコラムという感じです。
さて今日はビジネスマナーについてのお話です。
クラシック音楽業界で働く人、
フリーランスのプレイヤーさん、
依頼演奏や協賛支援の営業をしたい学生バンドさんなど、
いわゆる一般的な会社員経験がない、または経験が短かった、
そんな方々に向けて書いてみようと思います。
音楽業界はクラシックに限らずちょっと特殊な業界でして、
ビジネスマナーも独自の文化があるように感じます。
一生その中だけで生きていくのであればそのままで別に構いませんが、
業界外の方とお仕事でお会いしたり、
電話をしたりメールをしたり、
そういった機会があるかと思います。
相手に失礼のないようなビジネスマナーを覚えておきたいところですね。
ネットで検索すればある程度そういったことを紹介する記事もあるかもしれませんが、
できれば研修を受けられることをオススメします。
挨拶から名刺交換などはロールプレイングをした方が良いですし、
服装チェックに至るまで、
実際に講師の方に見てもらうのが一番手っ取り早いです。
これも検索すれば色々出てきますが、
地元の商工会議所なんかでも色々なセミナーが開催されているので、
そちらを当たってみてもいいでしょうね。
なかには無料の研修もあるでしょうが、
無料で研修を受けるからには何かしら仕掛けがあるので、
商工会議所あたりで行われている有料のセミナーがいいんじゃないかと思います。
講師によって得意とするところや価値観が違うと思いますが、
最低限のことは学べると思います。
あとはそれを実践して、習慣化することですね。
こればっかりは場数です。
この時期から増えてくる「新人研修」とかいうのだと、
だいたいのマナーは教えてくれるかもしれません。
この先は僕の体験を元にした話
になります。
まず電話については、電話応対のマナー研修は多いです。
ですが電話をかけるマナーについての研修は少ないかもしれません。
僕は一般の営業会社でのテレアポも、
コールセンターで一日中電話対応、というのも両方経験していますが、
実は難しいのは「電話をかけるほう」です。
電話をかける際には何か依頼したい、問い合わせたい要件があり、
その回答をいただいたり商談に結び付けたり、
そういう結果を求めますよね。
ですが、マナー知らずな電話をしていると、
なかなか望むような結果になりません。
あまりにひどいと「結構です」ガチャ。
ということにもなりかねませんので、いくつかポイントを押さえておきましょう。
ここでは「営業トーク」的なテクニックは抜きにして、
僕が感じる、または経験から学んだ、「気分の良いマナー」「最低限の礼儀」
といったところを列挙してみます。
【電話をかけるときのポイント】
・「あっ」と言わない
電話に出たら最初に「あっ」と言われることがありますが、
嫌がる方もいらっしゃいますので、
「言わないように意識して」習慣を矯正してください。
・取引等のない初めての相手には「お世話になっております」ではなく「お忙しいところ恐れ入ります」で。
よく営業電話にある手口なのですが
「お世話になっておりますぅ~」と言う人が多いです。
誰だろう、と聞いてみると知らない人だったりします。
取り次いだ時などは、「お世話になってる人じゃなかった~!」と、後悔することも。
「お忙しいところ恐れ入ります」くらいでいいんじゃないかと思います。
これはこれで「忙しいってわかってるなら電話すんな!」と切られる場合もありますが、
何か虫の居所が悪かったんだろうと思ってあきらめましょう。
・しっかりはっきりと自分の所属・名前を名乗る。
早口厳禁です。
「○○の○○と申します」
「○○をしております○○会社の○○と申します」
のような感じで、相手に伝わるように。
初めての相手の場合はだいたいここで名乗っても相手は覚えていませんが、
初めてではない場合(取引先など)、
相手に「ああ、あの人だ」「あそこの会社(学校)の人かな」と
思いだしてもらえるようにしましょう。
謎の営業電話と勘違いされて電話を切られてしまうと二度手間です。
・「御社の○○についてお問い合わせをさせていただきたい」など基本の用件を話す。
営業の場合(依頼演奏の営業や広告出稿の依頼など)は「営業です」というとだいたい切られますので
「少々お伺いしたいことがあるのですが」で良いと思います。
・ここ重要
「いま少々お時間よろしいでしょうか」
「こちらのお電話番号でよろしかったでしょうか」と相手の都合を必ず確認する。
いきなり本題に入ってブワーッと話を始める人がいますが、
こちらからすると「ちょちょちょちょ待って」となる場合があります。
一呼吸置かせてください。
長くなりそうな話であればスケジュールの見直しが必要な場合もあります。
相手の都合に合わせましょう。
また、電話する部署・窓口などが違う場合もあるので、
状況に応じて「こちらの番号(部署・窓口)でよろしかったでしょうか」
と確認を入れておかないと、同じ説明を何度もするハメになります。
こちらも大変ですが、電話を受けるほうはもっと大変です。
以上。
ここまで来れば後は話すだけなので、
用件を伝えてください。
話し方のマナーとかもありますが、
まあその辺は空気に合わせてですかね。
相手が比較的固い感じのときに超フランクに話すのもどうかと思います。
【メールを送る場合のマナー】
これも検索すれば研修が見つかるので、
ぜひ研修を受けてもらいたいです。
ですがとりあえず僕の経験上のお話をします。
基本的には電話とあまり変わりません。
・まず名乗ること
「こんにちは!今度演奏会を行うので宣伝してくれませんか?チラシを添付しました。」
誰やねーん!!!!!!!!!!!!!!
自分から最初にメールする場合は、
名乗ったほうが後々スムーズでしょう。
取引相手や友人などに同姓の方もいらっしゃいますので、
○○の○○ですとかにしておくと間違いが起きません。
また、返信する場合も名乗った方がよろしいでしょう。
LINEとは違う、ということですね。
・署名を付ける
署名、出来ればつけましょう。
営業時間などが決まっている場合は明記しておくと良いです。
携帯電話からのメールの場合は仕方ないですけど。
・いきなり大きいファイルを送らない
相手の環境次第ですが、ファイルが大きすぎて動作が重くなる場合があります。
ファイルは可能な限り軽量化して置くと良いでしょう。
特にチラシなどは印刷用のデータとウェブ用のデータは分けて用意しておきましょう。
【メールを受けた際のマナー】
・返信する
当たり前のことのように思えますが、
法人個人を問わず、返信しない人多いです!
営業メールには返信しなくても良いと思いますが、
お問い合わせには必ず返信しましょう。
返信出来ないなら問い合わせ窓口を作らない方が良いでしょう。
以前に会社内でお客様からのお問い合わせになかなか返信しない担当者がいたりしたので理由を聞いてみたら、
「いままだ調べてるので」
「なんて返そうか考えています」
とかそんな感じでした。
気持ちはわかりますが、お問い合わせにもご意見ご要望にも、
まず「メールを受けましたよ」というお返事をすぐに出しましょう。
具体的な回答に時間を要する場合は、
そのように書けばいいだけです。
例)
————-
○○様
この度はお問い合わせ頂きまして誠にありがとうございます。
○○の○○と申します。
お問い合わせ頂きました件につきまして、
ご回答までに少々お時間を頂きたく存じます。
お急ぎのところ誠に申し訳ございませんが、
可能な限り早くご回答させていただきますので、
今しばらくお待ちいただければ幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
[署名]
————-
こんな感じのメールをすぐに返すクセをつけましょう。
テンプレートを作っておけば数秒で終わります。
もちろん約束通り可能な限り早く回答をします。
あまり間が空くようでしたら進捗報告を行いましょう。
・メールにはメールで返す
メールで問い合わせをする方は、
メールの方が都合が良い人なので、
メールで返します。
まれにメールで問い合わせると電話で返してくる方がいらっしゃいますが、
僕は凄くやりづらいです。
「文章を書くのが苦手」
「メールではニュアンスを伝えられない」
メールを書かない理由なんていくらでも出てくるでしょうけど、
それは相手には関係ないことです。
メールが苦手なら「電話でもよろしいでしょうか?」とまず先にメールで確認されるとよろしいかと思います。
・未返信で終わらせない
やり取りの途中で姿を消されるお方がいらっしゃいます。
相手がとっても困るので、
必ず件が片付くまで最後までキッチリやり取りしましょう。
しばらく連絡できない事情になった場合は、
先に予定がわかっていればそれを伝えておくか、
誰のメールにも返信できなくなるような時にはサーバーの自動返信機能を使うとか、
そのような対策をしておきましょう。
逆にこちらが「あれ、返事がないな」と思ったら、
念のために再送してみるのをオススメします。
間違って消しちゃった、フィルターに引っかかった、
とか色々相手の意図的な無視以外の理由があるかもしれません。
その場合、奥の手として電話で
「メール届いてますか」
と確認するということになります。
(かなり間抜けな話ですが理由が分からない場合は仕方ないですね)
以上です。
電話もメールも、やはり研修を受けられることをオススメします。
声のトーン、話し方、文体など、
マナーについてはまだまだ細かいことがたくさんあります。
(僕もまだまだです。日々精進)
仕事が円滑に気持ちよく進むように、
新年度を迎える前に研修について検討してみてはいかがでしょうか。
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