[English is below Japanese]
アメリカのフルート奏者ゲイリー・ショッカー氏に、設問に答えて頂く形でインタビュー取材を行いました。
ショッカーさんと連絡を取ったのは久しぶりでしたが、すぐにお返事を頂くことが出来ました。You Tubeも頻繁に更新されていますのでぜひチェックしてみてください。
すでにフルートを始められて長い方も、初心者の方も、これから始めてみようかなと思っていらっしゃる方も、はたまたフルートに興味はない方も、皆々様ぜひご一読ください。
1. まず簡単にあなたの生い立ち、どこでどのように育ったのか、プロのフルート奏者としての活動を始めたきっかけは何だったのか、などについて教えて頂けますでしょうか?
私は音楽家と音楽教師の息子です。彼は私が歩けるようになったときからピアノを教えてくれました。そして10歳のときにフルートを買ってくれました。10代の頃、ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団とフィラデルフィア管弦楽団のソリストとして重要なコンサートに出演しました。 その後、ジュリアード音楽院で学び、ますます演奏するようになりました。
2. これからフルートを始めたいと考えている人や、演奏を始めたばかりの人に向けて、フルートにどのような魅力を感じているかについて教えて頂けますか?
その純粋な音色が大好きで、私の感情を引き出し、それを聴いてくれる人たちと分かち合うことができます。
3. 練習や演奏をする際、特に注意していることや心がけていること、あるいはあなた独自のルールはありますか?
唯一のルールは、耳を開いておくこと。
4. 演奏家として人生のターニングポイントとなったエピソードがあれば、それについて教えて下さい。
私の演奏は常に変化しています。常に、自分の身体的な自己と楽器をより簡単に一致させる方法を探しています。アレクサンダー・テクニークを学び始めてからは、自分の身体を遮断して耳と音楽的直感だけに頼ろうとするのではなく、自分がどのように演奏しているのかに目を向けるようになりました。もちろん、優れた耳や音楽的才能を持つことは大切です。でも、自分が身体的に何をしているのかをより深く理解することで、私の演奏は成長したのです。
5. ご自身の演奏に強く影響を受けた他の演奏家がいれば、彼らからどのような影響を受けたのか教えて下さい。(クラシックでなくても構いません)
ジュリアス・ベイカーの音色がずっと好きでした。彼は私の先生でした。彼の演奏はいつも軽々としていて、彼のサウンドはいつも私を導いてくれました。
6. 将来の目標(またはこれから新たに取り組みたいこと)について教えてください。
これからも自分の演奏が成長し続けることを願っています。教えることはとても勉強になるし、レッスンをするのも楽しいです。また、毎月オンラインでマスタークラスを開いています。実はそのクラスには、たいてい日本から2人の素晴らしいプレイヤーが参加しているんです。これからも学び続けたいし、もちろん(作曲家としても)もっと曲を書きたいです。今までに1600曲近く書きました。
7. 最後に、アマチュア奏者の方や愛好家の方に向けて今一番伝えたいメッセージをお願いします。
演奏は自分を知るための素晴らしい方法です。退屈なエチュードやスケールを弾いて時間を無駄にしないでください。音楽を見つけましょう。すべての課題は音楽の中にあります。嫌いなものを弾かないことはとても重要です。それは「自分のためにならない」し、自分を硬直させてしまう。演奏とは決して強制するものではないのです。
インタビューは以上です。ゲイリー・ショッカーさん、ありがとうございました!
関連商品はWind Band Pressを運営しているONSAによる下記のオンラインストアからもお探しいただけます。
→WBP Plus!楽天市場店
→Golden Hearts Publicationsオンラインストア
取材・文:梅本周平(Wind Band Press)
Interview with Gary Schocker, Flute
1. Would you start by briefly telling me about your background, where and how you grew up, and how you got started as a professional Flute player?
I am the son of musician and music teacher. He taught me the piano from the time I could walk. And when I was 10 he gave me a flute. When I was in my teens I had some important concerts where I was a soloist with the New York Philharmonic and The Philadelphia Orchestra. After that I studied at the Juilliard School and began to play more and more.
2. Would you tell me what you find attractive about the Flute, for those who want to start playing Flute or those who have just started playing?
I love the purity of its tone and it has the ability to draw emotion from me which I can share with those who listen.
3. When practicing or performing, are there any rules that you pay special attention to, keep in mind, or that are unique to you?
The only rule is to keep my ears open.
4. Would you tell me about any episodes that were turning points in your life as a player?
My playing changes all the time. Always I look for easier ways to align my physical self with my instrument. When I began to study the Alexander Technique I began to look at how I do what I do instead of trying to block out my body and rely only on my ear and musical instinct. It is important of course to have a great ear and to have musical talent. But my playing has grown as I have understood more about how I do what I do physically.
5. If there are other players who have strongly influenced your playing, would you tell me how they have influenced you? (It does not have to be classical music)
I have always loved Julius Baker’s tone. He was my teacher. His playing is always effortless and his sound has always guided me.
6. Would you tell me about your future goals (or new initiatives you would like to undertake in the future).
I hope that my playing will continue to grow. I learn so much from teaching and enjoy giving lessons. Also I have a masterclass every month online. Actually there are usually 2 wonderful players from Japan at that class. I want to keep learning, and of course writing more music. I have written almost 1600 pieces.
7. Finally, what is the most important message you would like to give to amateur players and fans?
Playing is a wonderful way to get to know yourself. Don’t waste a lot of time playing boring etudes and scales. Find the music. All the challenges are in the music. It is very important not to play something you dislike. It is not “good for you”, it will stiffen you. Playing is never about forcing.
Interview and text by Shuhei Umemoto (Wind Band Press)
協賛
その他Wind Band Pressと同じくONSAが運営する各事業もチェックお願いします!
■楽譜出版:Golden Hearts Publications(Amazon Payも使えます)
■【3社または3名限定】各種ビジネスのお悩み相談もお受けしています!
様々な経験をもとに、オンラインショップの売上を上げる方法や商品企画、各種広報に関するご相談、新規事業立ち上げなどのご相談を承ります。お気軽にお問い合わせください。
▼人気の記事・連載記事
■プロの指揮者・岡田友弘氏から悩める学生指揮者へ送る「スーパー学指揮への道」
■有吉尚子の【耳を良くする管楽器レッスン法】~ソルフェージュ×アレクサンダー・テクニーク~
■【エッセイ】ユーフォニアム奏者・今村耀の『音楽とお茶の愉しみ』
■石原勇太郎の【演奏の引き立て役「曲目解説」の上手な書き方】
■石原勇太郎エッセイ「Aus einem Winkel der Musikwissenschaft」
■音楽著作権について学ぼう~特に吹奏楽部/団に関係が深いと思われる点についてJASRACさんに聞いてみました
■【許諾が必要な場合も】演奏会の動画配信やアップロードに必要な著作権の手続きなどについてJASRACに確認してみました