【画像追加】アメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラ(The American Wind Symphony Orchestra)が60周年を迎える2017年に日本人演奏者を募集中!




aws

(2016/11/9:上記画像追加しました)

2017年に60周年を迎えるアメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラ(The American Wind Symphony Orchestra)(以下AWSO)。

音楽監督であり創設者のロバート・オースティン・ブードロー(Robert Austin Boudreau)氏から連絡を頂きました!

まずなんといってもお伝えすべきは、その記念すべき2017年のシーズンに日本人演奏者を募集しているということなのですが、その詳細の前にAWSOについて少しご紹介しましょう。

AWSOは日本人奏者や作曲家とも関わりが深く、作曲家のアラン・ホヴァネス(Alan Hovhaness)がAWSOに「日本の演奏家を迎えるべき」と強く勧めたことがきっかけだったそうです。

1961年にAWSOは山口浩一氏を迎え、特別に作られた船の上で、イギリスのテムズ川をツアー。また、アメリカの水路でもツアーを行っています。

山口浩一氏は後に新日本フィルハーモニー交響楽団のティンパニ奏者になりました。その数年後山口保宣氏もAWSOと一緒に演奏をしています。(山口浩一氏は2015年に逝去)

また、主席ティンパニ奏者、マリンバ・ソリストとして佐々木達夫氏を迎えアメリカ各地で100回を超える演奏会を共にしています。その後佐々木氏はサンディエゴ・シンフォニー(San Diego Symphony Orchestra)の主席ティンパニ奏者になります。

長い歴史の中で、ほかにもフルート、ファゴット、クラリネット、トランペット、トロンボーンなど多くの奏者がAWSOに加わりました。

2000年代のはじめには山口浩一氏が日本人演奏家のグループを伴って復帰。ハープ奏者の奥田恭子とヘンク・バーディングス(Henk Badings)のハープ協奏曲をレコーディングしています。またマリンバ・デュオの神原瑶子・大森たつし各氏とも共演、ブラス・アテオルトゥア(Blas Atehortua)の協奏曲をレコーディングしています。

ここで簡単な歴史を。

ブードロー氏が団を組織し始めた1956年、氏はブラジルの作曲家エイトル・ヴィラ=ロボス(Heitor Villa Lobos)にAWSOのために作品を書いてもらうため、彼と会いました。

ヴィラ=ロボスの初めての言葉は、「I won’t write for band」。この言葉がAWSOの編成の元となったのだそうです。

AWSOは「band」でも「wind ensemble」でもありません。ブードロー氏の言葉を借りるなら「弦のない交響楽団のような」編成です。

現在、木管が各4、ホルン・トランペット・トロンボーンが各6、テューバ1、打楽器6、ハープとキーボード、という編成です。サクソフォーン、ユーフォニアム、バリトンなどはありません。

木管はフルート、ピッコロ、アルト・フルート、バス・フルート、オーボエ、イングリッシュ・ホルン、オーボエ・ダモーレ、ヘッケルフォーン、Bbクラリネット、Ebクラリネット、バス・クラリネット、コントラバス・クラリネット、ファゴット2、コントラファゴット2、から成っています。

これまでに450以上の作品がAWSOのために書かれており、C. F. Petersから出版されています。

AWSOにとっての初めて委嘱した日本人作曲家は黛敏郎氏で、彼が1965年にAWSOのために書いた「打楽器とウィンド・オーケストラのための協奏曲」はいまでも聴衆に人気です。(黛敏郎氏の吹奏楽や管楽合奏の作品といえば「花火」「テクスチュア」「彫刻の音楽」などが有名ですね)

1969年には小山清茂氏が「イングリッシュ・ホルンと吹奏楽のための音楽」を作曲。

三善晃氏は2002年にティンパニ協奏曲「WEST WIND」を作曲し、山口浩一氏が2003年に録音しています。

和田薫氏はAWSOのためにいくつかの作品を書いています。(「協奏的3つの断章”序破急”-ティンパニー、打楽器、二人の和太鼓と管楽器のための-」「遠音」「万華三連」)
さて、では本題の日本人演奏家募集について。

2017年に60周年を迎えるにあたり、AWSOは優れた数人の日本人演奏家を探しています。

申込みはAWSOのサイト、もしくはメールで。(AWSOのサイトからメールが送れます:AWSOのサイトはこちら

AWSOは、ペンシルベニア州ピッツバーグまでの往復費を支払い、部屋と食事(昼食はなし)を用意し、さらに報酬として$1,000を支払います。

年齢は18歳から30歳までで、上述の楽器のほか、特に太鼓と大太鼓の演奏に優れた打楽器奏者を求めています。楽器はAWSOが所有しています。

詳しくはAWSOにお問い合わせください。お知り合いの方にもぜひ伝えていただけると、ブードロー氏も喜ぶかと思います。

以上、AWSOのロバート・オースティン・ブードロー氏から頂いた情報を元にまとめてみました。




協賛






その他Wind Band Pressと同じくONSAが運営する各事業もチェックお願いします!

■楽譜出版:Golden Hearts Publications(Amazon Payも使えます)


■オンラインセレクトショップ:WBP Plus!






■演奏会の企画やチケット販売その他各種ビジネスのお悩み相談やプレスリリース代行依頼もお受けしています!

様々な経験をもとに、オンラインショップの売上を上げる方法や商品企画、各種広報に関するご相談、新規事業立ち上げのご相談など承ります。初回相談無料です。そのほか、プレスリリース代行などの実務作業も承ります。よろずご相談下さい。



▼人気の記事・連載記事

■プロの指揮者・岡田友弘氏から悩める学生指揮者へ送る「スーパー学指揮への道」
プロの指揮者・岡田友弘氏から悩める学生指揮者へ送る「スーパー学指揮への道」

■作曲家・指揮者:正門研一氏が語るスコアの活用と向き合い方
作曲家・指揮者:正門研一氏が語るスコアの活用と向き合い方

■有吉尚子の【耳を良くする管楽器レッスン法】~ソルフェージュ×アレクサンダー・テクニーク~
有吉尚子の【耳を良くする管楽器レッスン法】~ソルフェージュ×アレクサンダー・テクニーク~

■【エッセイ】ユーフォニアム奏者・今村耀の『音楽とお茶の愉しみ』
今村耀エッセイ

■僧侶兼打楽器奏者 福原泰明の音楽説法
福原泰明の音楽説法

■石原勇太郎の【演奏の引き立て役「曲目解説」の上手な書き方】
曲目解説の上手な書き方

■石原勇太郎エッセイ「Aus einem Winkel der Musikwissenschaft」
石原勇太郎エッセイ

■音楽著作権について学ぼう~特に吹奏楽部/団に関係が深いと思われる点についてJASRACさんに聞いてみました
音楽著作権について学ぼう

■【許諾が必要な場合も】演奏会の動画配信やアップロードに必要な著作権の手続きなどについてJASRACに確認してみました
動画配信