「どこまで話し合うのか?」~菅谷宏一のミーティングデザイン講座 第2回

ミーティング&ワークショップデザイナーの菅谷宏一さんによる、吹奏楽部や吹奏楽団での活動に必須の「話し合い」を上手く進めるコツの連載、第2回です。

以前にも「チームビルディング」についてインタビューをさせていただいた菅谷宏一さん。菅谷さんは「チームビルディングジャパン」で働く傍ら、「すがや対話工房」として様々な企業や団体の「話し合いの場づくり」を応援されています。

吹奏楽部や吹奏楽団でも演奏会やコンクールの選曲や演奏会の演出、または普段の会話まで、様々な場面でミーティング・打ち合わせ・会議などの「対話」が行われていますが、時には話し合いがうまく進まず、いつまでも結論が出なかったり、険悪なムードになってしまうこともあるかと思います。

そこで、そんな話し合いのプロ、菅谷さんに、部活や楽団でのミーティングを円滑に進めるためのお話をしていただく連載「菅谷宏一のミーティングデザイン講座」。

第2回となる今回はのタイトルは「どこまで話し合うのか?」。(前回の第1回は「そもそも何のために話し合うのか?」でしたね)今日から実践できるテクニックもありますのでぜひ自分の状況と照らし合わせながらお読み頂ければ幸いです。


みなさま、こんにちは!

ミーティング&ワークショップデザイナーの菅谷です。

 

この連載では、楽団や部活の運営に欠かせない打合せやミーティングといった
ミーティングをデザインしていくコツをお伝えしていきたいと思います。

 

前回は、ミーティングの目的をはっきりさせようという話を書きました。

 

ミーティングの進め方の技や工夫は色々ありますが

「そもそも何のために話し合うのか?」という目的が定まらなければ

どんな技や工夫も効果を発揮しません。

 

それでは目的が定まったとして

次はどうすればいいのか?

 

【ミーティングデザインのコツその2】

 

目標を具体的に共有すること

 

です。

 

目的と目標ってどう違うの?

という声が聞こえてきそうです。

 

いろんな定義があるかと思いますが

目的のほうが遠いイメージ

目標のほうが近いイメージ。

 

目標を積み重ねた先にある最終目標が目的

目的の途中地点にあるのが目標

ここでは定義したいと思います。

 

旅行で例えます。

ハワイに行くのが目的だとすると

自宅の最寄駅までだったり、成田空港まで行ったりするのは目標です。

 

こういった目的と目標が

ミーティングをデザインするうえで

肝になってきます。

 

【では、どうすればいいか?】

 

あなたが、顧問や幹部といったミーティングを主宰する立場なら

まず自分でミーティングの目標を設定してみましょう。

 

「このミーティングでは、何を実現できればオーケーなんだっけ?」

 

ポイントは、そのミーティング終了時刻のチームの状態をイメージすることです。

 

たとえば、選曲会議であれば次のような目標が考えられます。

 

「コンサートのコンセプトが決まっている」

「コンサートで取り上げたい曲の候補が10曲以上出ている」

「コンサートの候補曲を3曲以内に絞れている」

 

目標は、具体的であれば具体的であるほど

チームの方向性が整い、効果的なミーティングになります。

 

そして、目標を立てる際にはミーティングの内容だけでなく

チームの心理面の目標も立てておきましょう

 

たとえば、

 

「出席している全員が決定事項に納得している」

「コンサートに向けてわくわくした気持ちになっている」

「次のミーティングが楽しみになっている」

 

といった具合です。

 

私はチームビルディングのお仕事もしているのですが

ミーティングはチーム活動。

チームワークを高めるチャンスでもあります。

 

ミーティングの目標を具体的に共有する

ポイントをまとめると以下の通りです。

 

  • ミーティングの終了時刻を決める
  • 終了時刻のチームの状態を具体的にイメージする
  • イメージするときには、ミーティングの内容面だけでなくチームの心理面も
  • そのイメージを言葉にする

 

あなたが、ミーティングに参加する立場でも、できることがあります。

ミーティングの初め、ミーティングがぐだぐだしてきたタイミングで

こんな質問を投げかけてみましょう。

 

「今日は、何の話ができればオーケーなんでしたっけ?」

「今日は、何時までやりますか?」

 

脱線や横道、雑談は時に新たな発想を生み、ミーティングを豊かにします。

ですが、あまりに多いのも考え物です。

 

そんな時に、上のような問いでを投げかけることで

ミーティングの目標に立ち返ることができます。

 

それでは、今日のところはこの辺で。

気になることや質問などあれば、気軽にご連絡ください!

 

みなさま素敵な話し合いを!


いかがでしたでしょうか。

「すがや対話工房」のウェブサイトはこちらから。お問い合わせも出来ます。
http://sugaya-dialogue.ws

これまでのWind Band Pressでの菅谷さんの記事はこちらから読むことが出来ますので、合わせてどうぞ。


※この記事の著作権は菅谷宏一氏に帰属します。


【菅谷宏一 プロフィール】

すがや対話工房 代表・ミーティング&ワークショップデザイナー。

中央大学にて心理学、筑波大学大学院にて教育学を専攻し、対話やファシリテーション、ワークショップの哲学と技術に出会う。社会科教師として子供の教育・学習支援に5年間携わった後、複業スタイルで対話の場づくりを通して、持続可能な地域・組織づくりをサポート中。

(株)チームビルディングジャパンで組織づくりに、NPOまちなかコーディネーター・トリアウテで地域づくりに、コラーニングスペース “勉強カフェ” で大人の学びの場づくりに取り組んでいる。

(一財)生涯学習開発財団認定ワークショップデザイナー・マスタークラス。
(特非)日本ファシリテーション協会 東京支部 会員。

音楽分野では、8歳からリコーダー、10歳からチューバを始め、独奏・室内楽・吹奏楽・管弦楽などで活動。所属する大学・一般の吹奏楽団で吹奏楽コンクール全国大会に3回出場し、うち1回は金賞を受賞している。

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