[English is below Japanese]
オランダの作曲家ハーディ・メルテンス氏に、設問に答えて頂く形でインタビュー取材を行いました。
メルテンス氏についてはWind Band Pressでも何度か取り上げています。オランダの音楽賞「BUMA AWARDS」も2020年に受賞していて、オランダ(または隣のベルギー)などヨーロッパでは人気があるようです。
日本の吹奏楽ではあまり馴染み深い作曲家ではないかもしれませんが、幅広い作風の作曲家で、ファンの方もいらっしゃるでしょう。
ユーモアのある方で、「最新の公式写真があれば送ってくれますか?」とお願いしていたのですが「写真より日本の酒にお金をつかいたいから高品質な公式写真を持っていないんだよね」という回答でした。
他の作曲家とは一味違うインタビュー回答になっていますので、ぜひご一読ください。
1. まず簡単にあなたの生い立ち、どこでどのように育ったのか、作曲家としての活動を始めたきっかけは何だったのか、などについて教えて頂けますでしょうか?
私は1960年、吹奏楽やファンファーレバンドが盛んなオランダのリンブルフ州で生まれました。
父親がアマチュア音楽家としていくつかのバンドに所属していたこともあり、音楽はいつも身近にありました。
私の最初の作曲は1977年、小編成の吹奏楽のために書かれました。『Lustige Burschen』、別名『Jolly Guys(陽気な連中)』です。
2. あなたは多くの吹奏楽作品を発表しています。日本でもあなたの吹奏楽作品のファンがいます。吹奏楽にどのような魅力を感じているかについて教えて頂けますか?
吹奏楽は歌にとても近く、空気と呼吸がすべてです。色彩の多様性は(パーカッションの中にもある!)とても驚くべきものです。
3. 吹奏楽曲を作曲する際、特に注意していることや心がけていること、あるいはあなた独自のルールはありますか?
私のスタイルは1つではありません。私のルールはルールを持たないことです。
私は100万通りの異なる人間で、私の音楽がそれを証明しています。
4. 作曲家として人生のターニングポイントとなった自身の作品があれば、その作品についてのエピソードを教えて下さい。(これは吹奏楽作品でなくても構いません)
ごめんなさい、ないです。
私の作品はすべて、このクレイジーで、せっかちで、日和見的で、魅惑的な惑星の通行人です。
あまり深刻に考えることなく、ただ本能の赴くままに。
5-a. ご自身の作曲または編曲に強く影響を受けた他の作曲家や編曲家の作品があれば、それについてどのような影響を受けたのか教えて下さい。(クラシックでなくても構いません)
特定の作品はそんなにありません。
私が昔から好きな2人の作曲家は、グスタフ・マーラーとマイケル・ジャクソンです。
どちらも想像を絶する天才で、愛され、嫌われ、保護され、破壊されました。
5-b. 上記とは別に、現代の作曲家で特に注目している作曲家がいれば理由と合わせて教えてください。
鳥、彼らは素晴らしいシンガーソングライターです。冗談ではなく!
私の裏庭から(You Tubeへのリンクはこちら)
6. 将来の目標(またはこれから新たに取り組みたいこと)について教えてください。
私の人生をもっと動物に捧げること。
7. あなたの作品は、世界中の多くの国で演奏され、評価されていることと思います。日本の若い作曲家や作曲家を目指す日本の学生たちにアドバイスをお願いします。
あなたが出会う最高の教師は、あなた自身です。
鏡を見ることを恐れず、常に自分を信じること。
視野を広げ、その先を見据えると、毎日同じように見えますが、しかし絶えず変化しているものです。
インタビューは以上です。メルテンスさん、ありがとうございました!
ぜひ多くの方にCDやYou Tube、演奏会を通じてメルテンスさんの作品に触れていただきたいと思います。
メルテンスさんの作品の多くはベルギーのHAFABRA MUSICから出版されていますので、チェックしてみてください。(HAFABRA MUSICウェブサイト内のメルテンスさんのコーナーはこちら)
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取材・文:梅本周平(Wind Band Press)
Interview with Hardy Mertens1.First of all, would you tell me about your background, where and how you grew up, what made you started as a composer?
i was born in 1960 in the Dutch province of Limburg, where wind bands and fanfare bands are very popular.
having a father as an amateur musician in several bands, music was always around.
my first composition was written in 1977 for small wind band: Lustige Burschen a.k.a. Jolly Guys.
2. You have published many wind band works. There are fans of your wind band works in Japan. Would you tell me about what fascinates you about wind band music?
wind music is very close to singing, it’s all about air and respiration.
and the multiplicity of colors – also within percussion! – is amazing.
3. When composing a wind band piece, is there anything you pay special attention to, keep in mind, or have any rules of your own?
my style is not to have one, my rule is not to have rules.
i’m a million different people, my music confirms that.
4. If you have a piece of your own work that was a turning point in your life as a composer, would you tell me the episode about that work? (This does not have to be a wind band piece)
sorry, i don’t.
all my pieces are passers-by on this crazy, impatient, opportunistic and seductive planet.
i just follow the flow of my instincts without taking myself too seriously.
5-a. If there are works by other composers or arrangers that have strongly influenced your composition or arrangement, would you tell me about them and how they have influenced you? (It does not have to be classical music)
particular works not so much.
my 2 all time favorite composers are Gustav Mahler and Michael Jackson.
both geniuses beyond belief, loved and hated, protected and destructed.
5-b. Apart from the above, would you tell me about any contemporary composers that you are particularly interested in, along with the reasons why?
songbirds, they’re amazing singer-songwriters, i’m not joking!
from my backyard:
6. Would you tell me about your future goals (or what you would like to work on in the future)?
to dedicate my life much more to animals.
7. Your works are performed and appreciated in many countries around the world. What advice would you give to young Japanese composers and Japanese students who want to become composers?
the best teacher you will ever encounter, are you yourself.
don’t be afraid to look in the mirror, but always believe in yourself.
explore and look beyond horizons, every day they seem the same, but they change constantly.
Interview and text by Shuhei Umemoto (Wind Band Press)
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