WBP Plus!に登録した商品でレビューを書いたもののWind Band Pressで紹介していなかった商品がたまっていたので紹介していきます。
今回のレビューは株式会社オクタヴィア・レコードから発売された神田寛明 (フルート)佐々木亮 (ヴィオラ)早川りさこ (ハープ)各氏によるトリオのCD「そして、それが風であることを知った」です。
NHK交響楽団のトップ奏者による、フルート、ヴィオラ、ハープというそうそう出ない組み合わせのCD。それだけでもかなり貴重なCDですが、各奏者のクオリティの高さに圧倒されます。
優れた奏者が集まればトリオでこんなに壮大なスケールを出せるのか!という発見があるので、アンコンなんかに参加される方は編成は違っても聴いてみてほしいアルバムですね。
WBP Plus!に訪れる皆さんのお目当ては神田さんのフルートになるんだと思いますが(もちろん素敵すぎて悶絶)、佐々木さんはいかにヴィオラがカッコイイ楽器なのかということを教えてくれるし、早川さんは音一発で空気を変えるとはどういうことかを教えてくれます。
この編成、素晴らしいですよ。ドビュッシー、武満徹、イベール、ジョリヴェ。クラシック・ファンなら大抵の人は名前くらいは知っているであろう大家たちがなぜこの編成のために作品を残したのか。それはこの編成が持つ魅力に惹き込まれたからなのではないでしょうか。
非常にチャレンジングではありますが、多くの作曲家にこの編成の音楽を書いて欲しいなあと思う、それぐらいに優れたアルバムです。特選盤!
レビュー:梅本周平(Wind Band Press)
商品詳細は以下の通り。
■演奏団体/演奏者 (Player):
フルート:神田 寛明 (Hiroaki Kanda, Flute)
ヴィオラ:佐々木 亮 (Ryo Sasaki, Viola)
ハープ:早川 りさこ (Risako Hayakawa, Harp)
■レーベル (Label):株式会社オクタヴィア・レコード(Octavia Records)
■発売年 (Release year):2019
■レーベルコメント
フルート、ヴィオラ、ハープという稀有な組み合わせのアンサンブルに、NHK交響楽団のトップ奏者が取り組んだ当アルバム。
抒情的でありながら異世界のような神秘性も感じられる不思議な響きが魅力です。
ドビュッシーで次々に醸し出される香りと色の変化、イベールの情熱的な疾走感、
ジョリヴェでのどこか懐かしく優しい響き・・・このアンサンブルの様々な表情が登場します。
CDのタイトルにもなっている武満徹の「そして、それが風であることを知った」は、ミステリアスな妖艶さと儚い響きが印象的な奥深い作品です。
高音質録音とこだわりのマスタリングにより透明感のある繊細な響きを細部まで再現。
どうぞこの美しいアンサンブルの世界をお楽しみください。
■収録曲 (Song List):
フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ L.137:クロード・ドビュッシー
Sonata for Flute, Viola and Harp, L.137 : Claude Debussy
1. 1 Pastorale [6:53]
2. 2 Interlude [6:04]
3. 3 Final [4:45]
4. そして、それが風であることを知った:武満徹 [13:23]
And then I Knew ‘twas Wind for Flute, Viola and Harp : Toru Takemitsu
2つの間奏曲:ジャック・イベール
2 Interludes for Flute, Viola and Harp : Jacques Ibert
5. 1 Andante expressivo [3:27]
6. 2 Allegro vivo [4:08]
小組曲:アンドレ・ジョリヴェ
Petite Suite : Andre Jolivet
7. 1 Prelude – Modere [1:54]
8. 2 Modere san trainer [1:55]
9. 3 Vivement [2:14]
10. 4 Allant [3:34]
11. 5 – [2:36]
協賛
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