「学習と正しい練習は不可欠ですが、同様に革新と創造性も不可欠です」 作曲家ヴィンス・ガッシ氏(Vince Gassi)インタビュー






日本では「キメラ」や「ジェネシス」がよく知られているであろう作曲家、ヴィンス・ガッシ氏(Vince Gassi)にインタビューさせていただきました。

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また、原文の英語も日本語版の後に併記しますので、英語で直接読みたい方はそちらでお楽しみ頂けます。

※誤訳等ございましたらこちらのフォームからお知らせいただければ幸いです。

 


1. 作曲家になろうと思ったきっかけを教えてください。

作曲は非常に深く、神秘的な表現方法であるため、作曲家になりたいと思いました。

私はいつも、作曲家が聴衆の感情的な反応を刺激するためにどのように音を組成するかという問題に魅了されてきました。

作曲するということは、多種多様な感情を引き出すことができる広大で深く複雑な言語を使用するということです。

これは、作曲家に他の芸術形式では不可能な方法で表現力豊かであることを可能にします。

2. あなたの作品は難易度に関わらず高い音楽的なクオリティを持っていると思います。作曲する際に心がけていることは何ですか?

私は凝っているが表現力豊かで、自分が誇れる作品、そして聴衆が楽しめる作品を作るように心がけています。そのひとつは革新的で新しいアイデアを提示するものです。

3. 日本のCDにも収録された「キメラ(Chimera)」を含め、特に難易度の低い作品が多いですね。そういった作品を演奏する際のポイントを教えてください。

どんな作品を演奏する場合でも、音楽家には表現力豊かな作品に取り組む機会があります。

演奏者は、単に音符を演奏するのではなく、作曲者から始まり、指揮者によって促進された創造的なプロセスに参加することができるようになるべきです。

おそらく、私は若い音楽家が音楽的に成長するためのこの種の機会を提供し続けています。

4. バンドの指揮者としても活動されていますが、指揮者と作曲家を両立することでどんなフィードバックを得られますか?

私は吹奏楽、オーケストラ、合唱団を指揮した経験からとても多くのことを学びました。

アンサンブルによる音と音楽の表現を形作ることは、より鋭い焦点で作曲に近づき、より創造的で革新的な可能性に対して常にオープンであるための助けとなりました。

5. 日本の若い作曲家や指揮者、音楽教育者にアドバイスをお願いします。

あなたが音楽に情熱を持っているなら、常にあなたが準備することができる限りハードに働きましょう。

常にあなたができる最高のものにしようとしましょう。

学習と正しい練習は不可欠ですが、同様に革新と創造性も不可欠です。

何よりも、あなたがやっていることを楽しむことを忘れないようにアドバイスしたいと思います。

苦労はありますが、究極の目的は常に「創造すること、演奏すること、音楽を聴くこと」を楽しむことです。

6. 日本の吹奏楽ファンにメッセージをお願いします。

私は2011年に日本を訪れ、皆さんの国の美しさと文化に圧倒されました。すぐにもう一度訪問したいです。

私の作品を楽しんでいただけることがあれば私に知らせてください。そしていつでもあなたの音楽に対する情熱を共有してください。

ありがとうございました!

 


ガッシさん、ありがとうございました!

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インタビュー・翻訳:梅本周平(Wind Band Press)


 

1. Why did you thought want to become a composer?

I wanted to become a composer because composition is a very profound and mysterious way to be expressive. I have always been fascinated by the question of how composers organize sounds to stimulate emotional responses in their listeners. To compose is to employ a vast and deeply complex language that is capable of eliciting many and varied emotions. It allows composers to be expressive in ways not possible with any other art form.

2. I think that your work has high musical quality regardless of difficulty level. What do you care about when composing?

I care about creating a cohesive but expressive work which I will be proud of and listeners will enjoy; one that is innovative and presents new ideas.

3. Including “Chimera” also included on the Japanese CD, you have a lot of work with particularly low difficulty. Please tell me the important points in playing such a piece.

As with playing any piece, musicians should have an opportunity to engage in an expressive work. Rather than just simply executing the notes, performers should be able to take part and engage in the creative process started by the composer and facilitated by the conductor. Hopefully, I have provided these kinds of opportunities for young musicians to grow musically.

4. You are also active as a conductor in the band. What feedback can you get by balancing the conductor with the composer?

I have learned very much from my experience of conducting bands, orchestras, and choirs. Shaping sound and musical expression with ensembles has helped me to approach composition with a more acute focus and to be always open to more imaginative and innovative possibilities.

5. Please advise young composers, conductors, music educators in Japan.

If you are passionate about music, always work as hard as you can to prepare. Always try to be the best you can be. Study and correct practice are essential but so is innovation and creativity. Most of all, I would advise anyone to always remember to have fun and enjoy what you are doing. There will be struggles but the ultimate goal is to always enjoy creating, performing, or listening to music.

6. Please give a message to Japanese wind band music fans.

I was in Japan in 2011 and was overwhelmed by the beauty of your country and culture. I would love to visit again soon. Please let me know if you have enjoyed my compositions and always share your passion for music. Thank you!

 




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