楽器不足の子どもたちに休眠楽器を寄附する「楽器寄附ふるさと納税」、令和2年度までの寄附実績

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株式会社パシュート(本社:東京都文京区、 代表取締役:中道麦)、 三重県いなべ市(市長:日沖靖)、 株式会社マーケットエンタープライズ(本社:東京都中央区、 代表取締役:小林泰士)が連携して開始した「楽器寄附ふるさと納税」(専用サイトはこちら )が、2018年10月の制度開始から2年半における寄附実績を公表した。

「楽器寄付ふるさと納税」とは、 楽器が不足している教育機関及び音楽団体等へ、 全国の使われていない休眠楽器を寄附する仕組み。 寄附に際して楽器の査定が行われ、 その査定金額がふるさと納税と同様に税金控除される、 全国初の取り組み。

2018年10月にこの取り組みを発案した三重県いなべ市が楽器寄附の募集を開始し、 現在16の自治体が参画している。 今年度も数自治体の参画が既に確定している。

▼過去のWind Band Press記事はこちら

全国2番目!北海道初!東神楽町立東神楽中学校が新しい「ふるさと納税」のカタチ 休眠楽器を活用した「楽器寄附ふるさと納税」を開始

■令和2年度までの寄附実績

これまでの寄附申込み件数は全国から1,000件を超え、 寄附楽器の累計査定金額は1,000万を超えた。 最終的に学校等に寄附された楽器の件数は461件となった。

楽器寄附を受けた児童や生徒たちからは、 「コロナ禍でコンクールが中止になって発表の場もなくなり、 開催されても無観客での演奏は寂しいものがありましたが、 そんなときに楽器を寄附していただき、 心がとても明るくなりました」、 「ピカピカのトロンボーンを見てうれしくてたまりませんでした」など、 たくさんのよろこびの声が届いている。 コロナ禍以前には、 寄附された楽器の音色を感じてもらえるよう、 寄附者を演奏会へ招待し、 地域との直接的な結びつきに繋がっている。

■【地域別】楽器寄附件数

寄附者の居住地は36都道府県に渡り、 全国の約76%の地域から寄附されている。 最も多いのは東京都(117件)、 次いで愛知県(50件)、 神奈川県(37件)と続く。 関東・関西・中部のように、 人口の多さに比例して寄附件数も多いという結果になった。

対して特徴的なのは鹿児島県(11件)。 人口で見ると決して多い地域ではないが、 鹿児島県の鹿屋市が本制度に参加していることにより周知・認識され、 県内からの多くの寄附があった。

通常のふるさと納税と違い、 本制度には「返礼品」と呼ばれるものがなく、 児童・生徒たちからの「感謝の手紙」をお返しいただいている。 返礼品がないことにより、 自治体内の方でもふるさと納税のメリットである税金控除を受けることもできるため、 より地元の方からも応援しやすいかたちになっていると考えられる。

■【楽器別】楽器寄附件数

これまでに寄附された楽器の種類は15種類を超えている。 最も多いのはトランペット(102件)、 次いでクラリネット(87件)、 フルート(81件)、 サックス(59件)と続く。 やはり個人所有のしやすい楽器の寄附が多い結果となった。

楽器の状態に関しては、 寄附された学校の児童・生徒や先生たちも驚くほど状態の良い楽器がほとんどだったとのこと。 「もう使わなくなったから売ってしまおう」という気持ちよりも、 「使う予定はないが想いが詰まっている楽器を手放したくない。 しかし困っている子どもたちが居るのであれば使ってもらったほうが楽器にとっても幸せだろう」という想いを込めて寄附される方が多いことの結果だと「楽器寄附ふるさと納税」は考えている。

■寄附者からの応援メッセージ紹介

「長らく家で眠っていた、 思い入れのある楽器です。 子どもたちの心豊かな音楽生活の助けになれば、 こんなに嬉しいことはありません。 コロナで管楽器は特に練習が難しくなっていますが、 皆さんの若い力でどうか乗り越えていってください。 地域に、 そして世界へ、 素敵なハーモニーを響かせてくださいね♪」

「はじめまして。 今年度はコロナで、 学校生活もクラブ活動も制限が沢山あり大変でしたね。 そんな中でも、 練習に励んでおられることを知り、 お役に立てればと、 楽器を寄附させて頂くことにしました。 このコルネットは私が皆さんと同じ中学生の時に吹奏楽部で毎日練習したものです。 両親に買ってもらった大切な楽器ですが、 大人になってからは演奏する機会もなく、 楽器が可哀想だと常々思っていました。 日々、 頑張っておられる皆さんに使って頂けると、 きっと楽器も喜ぶと思います(^^)」

 

■今後の展開

本制度も4年目を迎え、 今年度からご参画いただく自治体も更に増える予定です。 返礼品目的ではなく、 「楽器不足で困っている児童・生徒たちを応援したい」という純粋な想いから生まれる楽器寄附は、 「ふるさと納税の本質」を捉えているとも考えています。

コロナ禍で難しい部分もありますが、 演奏会やコンサートへのご招待等、 楽器をご寄附いただくだけにとどまらない、 寄附者と自治体との直接的な接点を設けることにより、 その自治体のファン(関係人口)の創出にまで繋げられるような制度の構築を目指していきます。

 

■楽器寄附ふるさと納税とは

楽器が不足している教育機関及び音楽団体等へ、 全国の使われていない休眠楽器をご寄附いただく仕組みです。 寄附に際して楽器の査定が行われ、 その査定金額がふるさと納税と同様に税金控除されます。

寄附希望者は専用のWEBサイトから寄附したい学校等を選んでいただき、 楽器の査定を行います。 寄附者の負担は一切ありません。 寄附が実行されると、 査定事業者から自治体へ楽器が納品され、 児童・生徒たちに手渡されます。 返礼品はありませんが、 児童・生徒たちからの「感謝の手紙」やメッセージ、 演奏会へのご招待等が届きます。 楽器をご寄附いただくだけにとどまらず、 楽器寄附をきっかけにした関係人口創出にもつながっています。





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