「“チェックイン” の時間を設ける」~菅谷宏一のミーティングデザイン講座 第4回

学校の吹奏楽部や社会人吹奏楽団の活動に欠かせない「打ち合わせ」や「ミーティング」。

みなさま円滑に進められていますか?(そろそろ吹奏楽コンクールの自由曲の選曲や新入生勧誘イベントの進行などについて日々打ち合わせをされている頃かと思いますが・・・)

この連載では、話し合いのプロ、菅谷さんに、部活や楽団でのミーティングを円滑に進めるためのお話をしていただいています。名付けて「菅谷宏一のミーティングデザイン講座」。

以前にも「チームビルディング」についてインタビューをさせていただいた菅谷宏一さん。菅谷さんは「チームビルディングジャパン」で働く傍ら、「すがや対話工房」として様々な企業や団体の「話し合いの場づくり」を応援されています。

第4回となる今回はのタイトルは「“チェックイン” の時間を設ける」。これまでの3回は話し合いの基本でしたが、今日からいよいよ具体的な話に入っていきますよ!

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みなさま、こんにちは!

ミーティング&ワークショップデザイナーの菅谷です。

 

この連載では、楽団や部活の運営に欠かせない、打合せや会議といった
ミーティング” をデザインしていくコツをお伝えしています。

 

3回目までは、デザインの基礎となる

ミーティングの目的・目標

チームの現状を確認して共有しておこうという話を書きました。

 

スタート(現状)とゴール(目的・目標)によって

効果的な進め方が変わってきます。

 

そのため、長いかなと思いつつ

3回目まで目的・目標・現状の話をさせていただきました。

 

お待たせしました!

今回からようやくミーティングデザインの

具体的なコツに入ってきます。

 

【ミーティングデザインのコツその4】

 

初めに一人一言 “チェックイン” の時間を設ける

 

です。

 

【チェックインとは?】

 

チェックイン” と言えば、何を思い浮かべますか?

 

よくあるチェックインは

ホテルで行う入会手続きや

空港で行う搭乗手続きだと思います。

 

いずれも、新たな場に臨むときの準備です。

 

合奏で言えば

チューニング” にあたります。

 

合奏の前には、一人ひとりが音を出し

確認するチューニングの時間を取りますよね?

 

それと同じように、ミーティングを効果的にするには

一人ひとりが声を発し、お互いの現状を確認する

チェックインの時間が大切です。

 

【チェックインのやり方】

 

  • 会議の最初に、一人一言ずつ発言します。
  • 一人あたりの時間は特に定めませんが、30秒から1分程度であまり長くならないようにするのがポイントです。
  • 順番は特に定めず、発言したくなった、心の準備ができた人から発言します。チェックインに慣れないうちは、時計(反時計)回りに進める方法、チェックインした人が次の人を指名する方法も有効です。
  • テーマは、参加者がミーティングを始めるにあたって共有したいと思ったことを発言してもらいます。具体的には「今の気分」「気になっていること」「今日の期待」といったことが語られます。メンバーの関係が浅い段階やチェックインに慣れないうちは、「自己紹介」「GOOD&New(24時間以内にあった良かったことや新しい発見)」といったテーマを設けることもあります。

 

【チェックインの効果】

 

  • 一言話をすることで緊張が和らぐアイスブレイクになります
  • 全員が発言することで、みんなでミーティングでつくろうという自分事の意識につながります
  • 前回取り上げた「どこから話し合うのか?」という現状(スタート)を共有することができます(特に心理面)
  • 他の仕事や授業、活動の時間と、ミーティングの時間との心理的な区切りができ、ミーティングに集中しやすくなります

 

とは言え、今のミーティングにチェックインがない、ミーティングの進め方に口を出せる立場ではないという方もいらっしゃると思います。

 

あなたが、ミーティングに参加する立場でも、できることがあります。

ミーティングに参加するにあたって、気になることがあれば

こんなふうに口火を切ってみましょう。

 

「始める前に一言いいですか?」

 

たとえば、

  • 体調が今一つでミーティングに集中しきれないかもしれない
  • 明日が締切の仕事が終わっておらず、途中で連絡が来るかもしれない
  • 家族が病気で寝込んでいて、気が気でない

 

ちょっとしたことですが、事前に共有されていれば

顔色が悪かったり、そわそわしていたりしても

「ああ、そういう事情があるからだな」と周りの人も理解してくれます。

 

それでは、今日のところはこの辺で。

気になることや質問などあれば、気軽にご連絡ください。

 

みなさま素敵な話し合いを!

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いかがでしたでしょうか。

「すがや対話工房」のウェブサイトはこちらから。お問い合わせも出来ます。
http://sugaya-dialogue.ws

これまでのWind Band Pressでの菅谷さんの記事はこちらから読むことが出来ますので、合わせてどうぞ。

※この記事の著作権は菅谷宏一氏に帰属します。

【菅谷宏一 プロフィール】

すがや対話工房 代表・ミーティング&ワークショップデザイナー。

中央大学にて心理学、筑波大学大学院にて教育学を専攻し、対話やファシリテーション、ワークショップの哲学と技術に出会う。社会科教師として子供の教育・学習支援に5年間携わった後、複業スタイルで対話の場づくりを通して、持続可能な地域・組織づくりをサポート中。

(株)チームビルディングジャパンで組織づくりに、NPOまちなかコーディネーター・トリアウテで地域づくりに、コラーニングスペース “勉強カフェ” で大人の学びの場づくりに取り組んでいる。

(一財)生涯学習開発財団認定ワークショップデザイナー・マスタークラス。
(特非)日本ファシリテーション協会 東京支部 会員。

音楽分野では、8歳からリコーダー、10歳からチューバを始め、独奏・室内楽・吹奏楽・管弦楽などで活動。所属する大学・一般の吹奏楽団で吹奏楽コンクール全国大会に3回出場し、うち1回は金賞を受賞している。

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