【PR】珍しい曲が満載!日本初演も!古楽金管で辿る《イタリアからの潮流》(2018/2/17:大久保 淀橋教会 小原記念チャペル)

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古楽金管で辿る《イタリアからの潮流》のコンサートを行います。

バルブも穴もないナチュラルトランペットと、そこから発達したスライドトランペット、バロックトランペット、バロックトロンボーン(英=サクバット、バロックヴァイオリン、ポジティフオルガンによる、ちょっとマニアックで華やかなコンサートです。

結構珍しい曲が多いので、事前に解説をしておこうと思います!

カトリックキリスト教と共に発展して来た、いわゆる西洋音楽は16、17世紀イタリアでとても栄えました。

特に地中海貿易で潤っていたヴェネツィアでは、サン・マルコ大聖堂を中心として本当に華やかな音楽が繰り広げられました。

そしてイタリア各地で培われた音楽は、財力の豊かな宮廷の庇護を受けて、イタリアからボヘミア、ウィーンキラキラ、今のドイツ、そして遠くスウェーデンまで広まり栄えました。

その流れを金管楽器の発達と絡めて辿って行くのがこのコンサートのコンセプトです。

ご来場を心よりお待ち申し上げております!

あまり聞き慣れない作曲家の日本初演(!)もたくさんやるので参考までに解説します。

1.ジローラモ・ファンティーニ (1600~1675フィレンツェ)
“ソナタ「サルヴィアチ」 & 「スタッコリ」”

ファンファーレです。

ファンティーニ自身素晴らしいナチュラルトランペットの名手で、大公フェルディナンド2世時代のトランペット隊長でした。1634年ローマ、サン・ピエトロ大聖堂で行われた天才オルガン奏者G.フレスコバルディとの共演、1636年神聖ローマ帝国皇帝フェルディナンド3世戴冠式での演奏、1638年フランクフルトでの「勇壮な音楽のコンサート」は、超素晴らしかった!!との記述が残っています。

また、1638年にファンティーニが書いた教本は、トランペットの歴史、奏法について、とても重要な資料とされています。

2.ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンタナ(1571ブレシア~1630パドヴァ)
” ソナタ 第2番”

ヴァイオリンのための曲をサクバットソロで。

フォンタナはヴェネツィアやローマで活躍したヴァイオリンの名手で、1641年ヴェネツィアで出版したソナタ集(6曲のソロ・ソナタと12の合奏用ソナタ)は、16世紀に流行したスティル・モデルノ(当世風様式)と呼ばれ、後述のD.カステッロ、B.マリーニらと共に、旋律楽器によるソロやデュオなどのジャンルでの本格的な開拓者とされています。

3.ジュゼッペ・トレッリ(1658ヴェローナ~1709ボローニャ)
“2つのトランペットのためのコンチェルト”

トレッリはイタリア盛期バロックのヴァイオリン奏者で、コンチェルト・グロッソ(合奏協奏曲)やトランペット作品が有名。1685~1695年ボローニャのサン・ペトロニオ大聖堂の指揮者、その後ブランデンブルク=アンスバッハ辺境伯フリードリヒ2世の宮廷楽団でも活躍しました。1699年ボローニャへの帰途、ウィーンでオラトリオを演奏しました!!

4.フランチェスコ・マンフレディーニ(c.1680ピストイア~1748ピストイア)
“2つのトランペットのためのコンチェルト”

マンフレディーニは、イタリア後期バロック時代のヴァイオリン奏者。ボローニャで、前述のトレッリにヴァイオリンを師事、暫く働いた後、故郷ピストイアのフィリッポ大聖堂で終身音楽監督を務めました。オラトリオなど多く作曲しましたが、特に器楽曲のコンチェルト・グロッソ(合奏協奏曲)やシンフォニアで創造力と着想力を発揮、作品3のクリスマス・コンチェルトは有名です。

5.ダリオ・カステッロ(1621~1658、ヴェネツィア)
“ソナタ 第2集”から4番をヴァイオリンとサクバット、7番をサクバット2本で演奏します。

カステッロはイタリア初期バロック時代にヴェネツィアを代表する音楽家で1624年に第1集、1644年に第2集のソナタ集を出版し、対抗的にソロ楽器を扱ったスティレ・モデルノやスティレ・コンチタート(興奮した様式)や、同音を激しく繰り返す音型を用いたりしてモンテヴェルディの影響を受けた器楽の傑作を多く残しています。

6.ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1623~1680プラハ)
“バレット” :華やかな踊りの曲集
“シャコンヌ”:ヴァイオリンソロの味わい深い曲
“ソナタ” :ヴァイオリン、トランペット、サクバットによるアンサンブル曲
3曲も取り上げます。

シュメルツァーは、バロック期オーストリアのヴァイオリン奏者。イタリア人圧勝の当時、ヴァイオリンの超名手と言われました。またドイツ語圏の作曲家として初めてヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集を出版。華麗なヴィルトゥオーソ性や通奏低音の変奏を駆使した佳作になっています。また彼が活躍したウィーンのハプスブルク宮廷では、楽長はイタリア人がなることが多かったのに、1679年オーストリア人として珍しく就任を果たしました

来年3月拙主宰古楽金管アンサンブル「アンジェリコ」第6弾公演で取り上げるハインリヒ・ビーバーに大きな影響を与えた人でもあります。

7.アントニオ・ベルターリ(1605年ヴェローナ~1669年ウィーン)
“ソナタ 4番”

このソナタは典型的なチャッコーナの通奏低音の上を、ソプラノパートが駆け巡る軽快な逸品です。

ベルターリはウィーンで活躍したイタリア人ヴァイオリン奏者。ヴェローナで学んだ後ウィーンに出て1624年神聖ローマ帝国皇帝の宮廷に仕え、1649年フェルディナンド3世のもと楽長に就任。ベルターリは北イタリアの作曲様式を使ってオペラやオラトリオ、器楽曲を作曲し、そのオペラによって、ウィーンにおけるイタリア・オペラの伝統の強化に貢献しました。全作品のうち約半数はウィーン国立図書館やクレムスミュンスター修道院資料室に残り、また後述ヴェイヴァノフスキーによる手稿譜も残っています

8.パヴェル・ヨゼフ・ヴェイヴァノフスキー(1623モラヴィア、フクヴァルディ~1693クロムニェジーシュ)
“ソナタ 21番” :ヴァイオリン、トランペット、サクバットの3声のソナタ

ヴェイヴァノフスキーはボヘミアで活躍したトランペット奏者、聖歌隊指揮者。オロモワツのカール・リヒテンシュタイン=カステルコルンの宮廷に仕え、クロニェジーシュの離宮において1670年までビーバーが指揮者を務めた楽団で演奏していました。ビーバーがザルツブルクに去った後は、ヴェイヴァノフスキーが後任に納まり、没年までその任に当たりました。公式には屋外管楽器奏者(Tubicen campestris)という立場でした。彼の宗教曲や器楽曲はクロニェジーシュ城の古文書保管所やプラハ国立博物館音楽部門に保存され、その作曲様式はイタリア、ヴェネツィアの盛期バロックやウィーンの諸相を統合したもので、新鮮な旋律進行と引き締まった楽曲構成、巧みな楽器法は魅力的です。

9.フィリップ・フリードリヒ・ブフナー(1614ヴェルトハイム~1669)
“ソナタ 9番 “ :テナーとバスのサクバットで

ブフナーは、フランクフルト・アム・マインの聖歌隊を経てパウロ教会のオルガニストを務めます。ポーランドのクラクフに旅行した際に、プロテスタントからカトリックに改宗、イタリアに旅行してモンテヴェルディの音楽に触れています。帰国後ヴュルツブルク大司教シェーンボルンと共に移動、ヴュルツブルク及びマインツ宮廷楽長を務め、またシェーンボルンと共に1666年ドイツ語の讃美歌集「マインツ合唱曲集」編纂を完成させました。

10.ヨハン・クリストフ・ペーツェル(1639ポーランド、クオーツコ~1694)
“ソナタ 75番 “:トランペットの名曲です

ドイツのヴァイオリン&トランペット奏者。

1664年ライプツィヒ市にヴァイオリン奏者として雇われ、1669年都市吹奏楽師(シュタットプファイファー=市から俸給を受けていた特権的な音楽家で、市の塔から時報の音楽を演奏したり、市の行事の際に音楽を演奏しました)に昇格。1672年にコレギウム・ムジクムを創設。最終的にはバウツェンの都市楽師となりました。

ペーツェルは多くの器楽曲を残し、楽器法と管弦楽法の発展に影響を与えました。形式はドイツの組曲の伝統を受け継いでいて、作風はイタリアとフランスの影響を受けています。

11.ヴィンチェンツォ・アルブリーチ(1631ローマ~1696プラハ)
“5声のソナタ”:オリジナル編成はトランペット2.、ヴァイオリン2、ファゴットで華やかに

アルブリーチはイタリア人の作曲家、鍵盤奏者、指揮者で、ローマ、スウェーデン、ドレスデン、ロンドンで活躍しました。この作品はスウェーデン、ウプサラ大学図書館に自筆譜が残されています。これはアルブリーチが「バロックの女王」と呼ばれプロテスタントからカトリックに改宗してローマで没した、スウェーデンのクリスティーナ女王に仕えた1652~54年の時期に、スウェーデン宮廷のために書いた作品だからです。


「バロックの女王」と呼ばれたスウェーデン・クリスティーナ女王

 


古楽金管で辿る《イタリアからの潮流》

サクバット・スライドトランペット:宮下宣子
バスサクバット : 栗原洋介
ナチュラルトランペット・バロックトランペット:杉村智大 霧生貴之
バロックヴァイオリン:伊左治道生
オルガン:能登伊津子

教会と深く結びついて隆盛を極めた、イタリアで生まれた音楽~その影響を受けて各地に拡がり、華やかに宮廷で奏でられた王様の音楽

フォンタナ、カステッロ、ファンティーニ、マンフレディーニ、トレルリ、ベルターリ、アルブリーチ、シュメルツァー、ヴェイヴァノフスキー、ペーツェル、ブーフナー の諸作品 日本初演多数あります!

日時:2018年2月17日(土) 14時開演 13時30分開場
場所:大久保 淀橋教会 小原記念チャペル
入場料:全自由席
前売り:3,000円 当日:3,500円
学生:2,000円

チケット予約
(株)ギタルラ社・東京古典楽器センター 03-3952-5515
またはsackbutnm@gmail.com

後援:日本イタリア古楽協会(AMAIG)
日本トランペット協会 (JTA)
日本トロンボーン協会(JAT)
(各協会員特典=当日でも前売料金)

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