アメリカと日本を拠点に活動しているフルート、クラリネット、ピアノのトリオ「ウェブスター・トリオ(Webster Trio)」。
ウェブスタートリオは、クラリネット奏者、指揮者、編曲者、作曲家であるマイクル・ウェブスター(Michael Webster)を中心に、妻であるフルート奏者のリオーン・バイシー(Leone Buyse)と一人のピアニストで構成されています。
日本では澤千鶴子さんがピアニストを務め、アメリカではロバート・モーリン(Robert Moeling)がピアニストを務めています。
アメリカと日本で2つの「ウェブスター・トリオ」が存在するわけです。
ウェブスター氏による素晴らしい編曲とヴィルトゥオーゾ三名の絶妙なアンサンブルで、聴き手を惹きつけてやまないウェブスター・トリオですが、リオーン・バイシーさんと澤千鶴子さんから最新の情報などを頂いたので、ご紹介してみます。
ウェブスター・トリオは、1990年にマイクル・ウェブスター、リオーン・バイシー、澤千鶴子によって結成。
フルート、クラリネット、ピアノという編成のトリオは大変珍しく、この編成のための楽曲はサン=サーンスぐらいしか楽曲がないため、ウェブスターが数々の編曲・作曲を行い、その多くの世界初演・本邦初演を行っています。
日本のウェブスタートリオは日本全国とアメリカ数カ所で1990年から2010年まで活動し、2枚のCD(「ソナタ喋々夫人(WWCC-7302:ナミレコード)」「ウィーンからブダペストへ(CPCD-38001:カメラータトウキョウ)」)をリリースしました。
1997年のデビュー盤「ソナタ蝶々夫人」は今聴いてもなおみずみずしく美しくダイナミックな演奏に圧倒されるハイレベルな内容です。
比較的最新のアルバムは上述の「ウィーンからブダペストへ」と、アメリカのウェブスター・トリオの「American Webster(Crystal Records 717)」になるかと思います。
「ウィーンからブダペストへ」は2009年のリリースですが、当然のごとく素晴らしい仕上がりで、もっとこの編成の音楽が広まればいいなと思わずにはいられません。
マイクル・ウェブスターが編曲した18作品のうち、すでに13作品がインターナショナル・ミュージック(International Music)、ショット(Schott)、セオドア・プレッサー(Theodore Presser)から出版されており、残りの作品もセオドア・プレッサーから2017-2018年の間に出版予定です。
先月にはデビュー盤に収録の「魔笛ファンタジー」が出版されました。
また今後1年半から2年のうちに出版される予定の作品には、同じくデビュー盤に収録の、日本のために書いた大曲「ソナタ蝶々夫人」と「ハンガリー舞曲 第2組曲」が含まれているそうです。
澤氏によれば、
フルートとクラリネットを家族でなさる方も結構おられますので、このような楽譜が存在することを広く皆さまに知って頂きたいです。
とのことです。
その他最新の情報では、先月(2016年9月)にアメリカのウェブスター・トリオでメキシコツアーを行っています。
以上ウェブスター・トリオの紹介でしたが、珍しい編成だからといってあきらめることなく、ぜひウェブスター氏の楽譜を使ってもっとこの編成を楽しめるようになれば幸いです。
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