[English is below Japanese]
アメリカの作曲家ラリー・タトル氏に、設問に答えて頂く形でインタビュー取材を行いました。
2023年のミッドウェスト・クリニックでオオサカ・シオン・ウインド・オーケストラが「アクセラレーション」を演奏しています。アメリカの吹奏楽でも今が旬の作曲家の一人と言えるでしょう。
クラシック音楽の分野では吹奏楽だけではなく管弦楽や室内楽の作品もいくつか発表しています。
日本の吹奏楽ではまだあまり馴染み深い作曲家ではないかもしれませんが、注目していただきたい作曲家です。何かしら役に立つお話があると思いますので、ぜひご一読ください。
1. まず簡単にあなたの生い立ち、どこでどのように育ったのか、作曲家としての活動を始めたきっかけは何だったのか、などについて教えて頂けますでしょうか?
私はワシントン州シアトル(アメリカ)で育ちました。音楽を始めたのは幼い頃で、7歳でピアノを弾き、9歳でストリング・ベースを弾きました。ベースは自然に弾けるようになり、すぐに学校のオーケストラで演奏するのが好きになりました。すぐにオール・シティ・オーケストラ、ミュージック・キャンプ、ユース・シンフォニーなど、ありとあらゆるオーケストラで演奏するようになりました。15歳のとき、インターロッケンのナショナル・ミュージック・キャンプに参加しました。そこのオーケストラは素晴らしかったし、毎週違う客演指揮者がいて、どの指揮者も素晴らしかった。 その年は音楽に飽和状態で、素晴らしいレパートリーをたくさん演奏することができました。 バスセクションからオーケストラの音楽を聴き、吸収することは、クラシックを学び、経験する素晴らしい方法です。
またこの頃、13歳頃に両親からエレキベースをプレゼントされ、ロックンロールに出会いました。地元のロック・バンドで演奏するようになり、たくさんのロック、特にイギリスのプログレッシブ・バンドを聴くようになりました。 やがてチャップマン・スティックという楽器を見つけ、それを実験し始めました。私はスティックをロック・バンドに取り入れ始めました。 スティックを使った活動は、スティック、ギター、ヴィオラ、ドラムをフィーチャーしたFREEWAY PHILHARMONICというハイブリッドなインストゥルメンタル・グループの結成につながりました。
私の作曲は、ロックバンドのための曲作りから始まり、FREEWAY PHILHARMONICのためのインストゥルメンタル曲を作りました。その後、室内楽や管弦楽に移行していきました。 CELA(Composers Ensemble of Los Angeles)というグループに参加したのです。そのグループのメンバーは全員作曲家で、私たちは皆、自分の最新作を持ち寄り、グループで演奏してもらいました。 オーケストレーションの基本、形、色、形式を学ぶには最高の方法でした。 私は、あのグループが提供してくれたトレーニングに永遠に感謝します。 CELAでやったことが、やがて吹奏楽やフルオーケストラのような大きなグループのための作曲につながったのです。
私はこれまでずっと、音楽や本に大きな感動を覚えてきました。だから作曲したいと思うのは自然なことだと思うし、自分の音楽を聴く人や演奏する人に、同じ喜びとインスピレーションを与えたいと思っています。
2. あなたは多くの吹奏楽作品を発表しています。吹奏楽にどのような魅力を感じているかについて教えて頂けますか?
私は吹奏楽のエネルギーと推進力が大好きです。 そのパワーは、私が大好きだったロック音楽を思い出させてくれます。 そして同時に、素晴らしいオーケストラや室内楽団のように、繊細で複雑で独創的な演奏もできる。 吹奏楽には、両方の長所があるのです。
特に、リズミカルでやる気に満ちて、非常にカラフルな打楽器セクションが好きです。 マレット楽器は種類が豊富で、入手しやすいのが魅力です。 マレット楽器は、メロディー、色彩、テクスチャー、さらにリズムを提供できる万能な楽器です。コントラバス・クラリネットやコントラアルト・クラリネット、コントラファゴット、テューバ、コントラバスなど、吹奏楽の「サブ・ロー」と呼ばれる楽器にもとても惹かれます。 その音には素晴らしい深みがあります。 吹奏楽は、特にそれらの低音楽器によって、偉大な気高さと威厳を表現することができるのです。
3. 吹奏楽曲を作曲する際、特に注意していることや心がけていること、あるいはあなた独自のルールはありますか?
私はいわゆる「ワールド・ビルディング」をするのが好きで、書く曲ごとに異なる音の世界を音楽を使って作り上げます。それぞれの作品には独自の語彙と言語があります。ハーモニーと和音はその非常に大きな部分を占めています。それぞれの作品にはハーモニーの個性があり、独自の世界に生きています。私は自分の音楽を想像力豊かなものにしようと懸命に努力しています。音楽は魔法であるべきです。
勢いも私にとっては非常に重要です。 音楽の各パートは、次のパートへと自然に流れていかなければならない。 形とクライマックスを作るために、形式とリズムを使うようにしています。 作曲をしながら、それぞれの曲について「ストーリー・マップ」と呼んでいるものを作ります。 ストーリー・マップは、音楽が私に示唆するアイデアを記述したもので、私はそれぞれのアイデアが自然に構築され、次のアイデアにつながるように努力しています。
また、シンプルな素材から始めて、洗練されたテクニックを使って発展させるのも好きです。 良い主題やメロディーは普遍的であるべきです。 とても魅力的で、簡単に理解できるものでなければならない。 そして、私はそのシンプルで普遍的なメロディーを、より柔らかく、より大きく、より速く、より遅く、リハーモナイズし、ずらし、圧縮し、拡大するなど、百万通りの方法で変化させるのが好きなのです。
4. 作曲家として人生のターニングポイントとなった自身の作品があれば、その作品についてのエピソードを教えて下さい。(これは吹奏楽作品でなくても構いません)
「ACROSS THE DIVIDE」は私にとって重要な作品でした。 もともとは私の作曲家ワークショップ・グループであるCELAのために書いたもので、すぐに成功を収めました。時々そういうことも起こるのです。 その後でオーケストラ用に改作し、私がストリング・ベースを弾いているロサンゼルスの地元オーケストラ、サンフェルナンド・バレー交響楽団で演奏されました。 次に、サンフェルナンドでの演奏を録音したものをピッツバーグ交響楽団主催のコンテストに応募したところ、見事優勝し、ピッツバーグまで行ってピッツバーグ交響楽団の演奏を聴くことができました。 そしてついに、H.ロバート・レイノルズという素晴らしいバンド指揮者が、ピッツバーグで録音したこの曲を聴き、私に吹奏楽用に編曲するよう依頼してきました。 そして今、この曲は私の最も人気のある吹奏楽作品となりました。 あることがきっかけで、また別のことが起こり、そしてまた別のことが起こった。 ある種の奇跡だと思っています。
5-a. ご自身の作曲または編曲に強く影響を受けた他の作曲家や編曲家の作品があれば、それについてどのような影響を受けたのか教えて下さい。(クラシックでなくても構いません)
本当にたくさんありすぎて書ききれませんが、最も重要なものをいくつか紹介しましょう。 私は、作曲家としても音楽についての作家としても、アーロン・コープランドの大ファンです。 私は彼の自伝といくつかの短いエッセイ集を常に参照しています。 音楽についての思想家として、彼は他の追随を許さない。 彼は、言葉では言い表せないような多くのことを言葉で表現することに成功しています。 私の好きなコープランドの曲は、「アパラチアの春」「市民のためのファンファーレ」「リンカーンの肖像」などです。 プロコフィエフの曲も好きで、特にピアノ協奏曲第3番と「ロメオとジュリエット」がお気に入りです。 多くの作曲家が無調音楽や十二音音楽に傾倒していた時代に、プロコフィエフは音楽と和声を再発明し、伝統的な和声を手放すことなく新鮮で新しいものにする新しい方法を見出しました。 プロコフィエフの音楽は、私がこれまでに聴いた中で最も個性的な音楽のひとつです。 ジョン・ウィリアムズの映画音楽からも多くの影響を受けています。 一番好きなのは『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』、それから『ジュラシック・パーク』かな。 彼は音楽の研究に生涯を捧げ、音楽というテーマとその歴史を信じられないほど熟知している名匠だと思います。 そして彼は、その膨大な知識を音楽制作にフル活用しています。
そしてロックの世界では、1970年代のイギリスのプログレッシブ・ロック・グループ、特にイエス(私の絶対的なお気に入り)とエマーソン・レイク・アンド・パーマーに本当に影響を受けました。 イエスの最高の音楽は、シンプルで普遍的なメロディーと、洗練された想像力豊かなアレンジ、そしてミュージシャンの個人的なスタイルを強く感じさせる魔法のような組み合わせです。 彼らの音楽には、高揚感、希望、楽観的なクオリティーがあり、それは私が書くものすべてにおいて心がけていることでもあります。イエスの曲で一番好きなのは「Awaken」(邦題:「悟りの境地」)です。
5-b. 上記とは別に、現代の作曲家で特に注目している作曲家がいれば理由と合わせて教えてください。
最近とても気に入っているのがケヴィン・プッツです。 彼のハーモニー言語は非常に完成度が高く、一風変わっていて、また、高度な訓練を受け洗練されているにもかかわらず、非常にシンプルな素材を使うことを恐れないところも好きです。 彼はメロディーに対する素晴らしい直感を持っているし、形式を使う才能にも長けている。彼は、時間の経過とともに構築されていく長いパッセージを創造することができます。 ジェニファー・ヒグドンも好きで、彼女はいつも非常に独創的です。そしてジョン・マッキー、私が見たこともないようなセンスと指示で吹奏楽のためのオーケストレーションをする彼はとても素晴らしいですね。
6. 将来の目標(またはこれから新たに取り組みたいこと)について教えてください。
私の次の大きなプロジェクトは「科学と魔法の物語(TALES OF SCIENCE AND MAGIC)」というものです。 吹奏楽のための長大な(18分、4楽章)組曲です。 私はここしばらくの間、聴く人(そして音楽家たち)を本当に旅に誘うような長い作品を開発するというアイデアに取り組んできました。 そのようなスタイルで最近完成させたのが、壮大なスケールの4楽章からなる組曲「THE TIME TRAVELER」です。「THE TIME TRAVELER」は、より長く、より多くの人を巻き込む作品という目標を達成することに成功したと感じており、「TALES OF SCIENCE AND MAGIC」もその道を進んでいきたいと願っています。 長い作品は、私が最もチャンスをつかみ、最も過激でクレイジーなアイデアを試す場所です。 私の最も野心的な作品なのです。
また、常に短い作品を書き、カタログを増やしています。 常に2、3のコンソーシアムがあります。 私はエネルギッシュな音楽が大好きで、序曲やコンサートのオープナーをたくさん書く傾向があります。 私の音楽を演奏してくれる音楽家たちに大きな責任を感じているし、楽しく、やりがいがあり、演奏して満足できるような音楽になるよう努力しています。
7. あなたの作品は、世界中の多くの国で演奏され、評価されていることと思います。日本の若い作曲家や作曲家を目指す日本の学生たちにアドバイスをお願いします。
私の主なアドバイスは、最もシンプルで最も基本的なこと、つまり「継続すること」です。 書き続けること。 自分の作品にこだわり、自分自身の声を作り続ければ、リスナーはいずれあなたを見つけるでしょう。 どの作曲家にも聴衆がいます。あなたの仕事は、その聴衆を見つけること、そして聴衆があなたを見つけやすくすることです。 自分の作品への愛情を持ち続けることで、辛い時も乗り越えられます。 あなたの声を育てる唯一の方法は「継続的な作業」なので、がんばりましょう。 書いて、書いて、書きましょう。
インタビューは以上です。タトルさん、ありがとうございました!
ぜひ多くの方にCDやYou Tube、演奏会を通じてタトルさんの作品に触れていただきたいと思います。冒頭でご紹介した「アクセラレーション」は、インタビュー中にある「THE TIME TRAVELER」のなかの楽章で、単独で販売されています。演奏される機会も多い印象ですね。
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取材・文:梅本周平(Wind Band Press)
Interview with Larry Tuttle1. First of all, would you tell me about your background, where and how you grew up, what made you started as a composer?
I grew up in Seattle, Washington (USA). I started music young, playing piano at age 7 and then string bass at age 9. I took to the bass naturally, and I immediately loved playing in the school orchestra. I was soon playing in every orchestra I could find, including All-City orchestras, music camps, Youth Symphony, you name it. When I was 15, I attended the National Music Camp at Interlochen, and it was a life-changing summer. The orchestra there was fantastic, there were different guest conductors every week, and all of them were great. I was saturated in music that year, and I got to play a lot of the great repertoire. Listening to and absorbing orchestral music from the bass section is a fantastic way to learn and to experience the classics.
Also during this time, at around age 13, my parents gifted me with an electric bass guitar, and I discovered rock and roll. I started playing in local rock bands and started listening to a lot of rock music, especially the progressive bands from England. I eventually found an instrument called the Chapman Stick, which I began to experiment with. I started to integrate the Stick into my rock bands. My work with the Stick led to the formation of a hybrid instrumental group called FREEWAY PHILHARMONIC, which featured the Stick, guitar, viola and drums.
My composing started out as writing songs for my rock bands, and then writing instrumental music for FREEWAY PHILHARMONIC. In later years I started to move towards chamber music and orchestral music. I joined a group called CELA – Composers Ensemble of Los Angeles. All of the members of that group were composers, and we all brought in our latest compositions to have the group play them. It was a great way to learn the basics of orchestration, shape, color and form. I am forever grateful to that group for the training they provided. I was the work I did in CELA that eventually led to composing for larger groups like wind band and full orchestra.
All of my life I have been greatly moved by music and by books, so I suppose that it’s natural for me to want to compose, to try to provide that same joy and inspiration to listeners and players of my own music.
2. You have published many wind band works. Would you tell me about what fascinates you about wind band music?
I love the energy and the propulsion of a wind band. The power of it reminds me of the rock music that I loved so much. And at the same time – it is capable of great subtlety, intricacy and invention, like a fine orchestra or chamber group. You find the best of both worlds in a wind band.
I especially like the large percussion sections, which can be both rhythmically hard-driving and also extremely colorful. The wide variety and availability of mallet instruments is very appealing to me. They can be so versatile, providing melody, color and texture along with even more rhythm. And I’m very drawn to what I call the “sub-low” instruments of the wind band – the contrabass or contra alto clarinet, contrabassoon, tuba and double bass. There is a wonderful depth to that sound. Wind bands, especially with those low instruments, are capable of portraying a great nobility and majesty.
3. When composing a wind band piece, is there anything you pay special attention to, keep in mind, or have any rules of your own?
I like to do what I call “world-building” – using the music to create a different sonic world for each piece that I write. Each piece has its own vocabulary and its own language. Harmony and chords are a very large part of this. Each piece has its own harmonic personality and lives in its own world. I work very hard to make my music imaginative. Music should be magical.
Momentum is also very important to me. Each part of the music should flow naturally into the next part. I try to use form and rhythm to create shape and climaxes. As I write, I make what I call a “story-map” for each piece. The story-map describes the ideas that the music suggests to me, and I work hard to make each idea build and lead naturally into the next.
I also like to start with simple materials, and then develop them using sophisticated techniques. A good theme or melody should have a universal quality about it. It should have great appeal and be easily understood. And then – I like to take that simple, universal melody and vary it in a million different ways – softer, louder, faster, slower, re-harmonized, displaced, compressed, expanded, etc.
4. If you have a piece of your own work that was a turning point in your life as a composer, would you tell me the episode about that work? (This does not have to be a wind band piece)
ACROSS THE DIVIDE was an important work for me. I originally wrote it as a piece for CELA, my composers workshop group, and it was an immediate success. Sometimes that just happens. Then I adapted it for orchestra, and it was performed by the San Fernando Valley Symphony, a local orchestra that I play string bass in, here in Los Angeles. Next, I entered the recording of the San Fernando performance into a contest sponsored by the Pittsburgh Symphony, and I won the contest, so I got to travel to Pittsburgh to hear the PSO perform the piece. And then – finally – a wonderful band conductor named H. Robert Reynolds heard the Pittsburgh recording of the piece and asked me to arrange it for wind ensemble. And now it’s become my most popular wind band work. One thing led to another, and then to another, and yet another with that piece. I think of it as kind of a miracle.
5-a. If there are works by other composers or arrangers that have strongly influenced your composition or arrangement, would you tell me about them and how they have influenced you? (It does not have to be classical music)
There are so many, too many really to write about, but here are a few of the most important. I am a huge fan of Aaron Copland, both as a composer and as a writer about music. I constantly refer to both his autobiography and some of his short essay collections. As a thinker about music, he is unmatched. He manages to articulate in words many things which seem to be inexpressible. My favorite Copland pieces are Appalachian Spring, Fanfare for the Common Man and Lincoln Portrait, to name just a few. I also love the music of Prokofiev, especially the Third Piano Concerto and Romeo and Juliet. At a time when many composers were turning to atonal and twelve-tone music, Prokofiev found new ways to re-invent music and harmony, and to make it fresh and new without giving up traditional harmony. His is one of the most uniquely personal musical voices I have ever heard. I have also been influenced a lot by the film scores of John Williams. I think that my favorite is Harry Potter and the Prisoner of Azkaban, and also maybe Jurassic Park. I think of him as a master craftsman, someone who has dedicated his life to the study of music and knows the subject and its history incredibly well. And he takes full advantage of that massive knowledge in the creation of his music.
And in the rock world, the groups that really influenced me were the British progressive rock groups of the 1970’s, in particular Yes (my absolute favorite) and Emerson, Lake and Palmer. The best music of Yes is a magical combination of simple and universal melodies with sophisticated and imaginative arrangements and a strong sense of personal style from the musicians. Their music has an uplifting, hopeful and optimistic quality that I strive for in everything that I write. My favorite Yes tune is Awaken.
5-b. Apart from the above, would you tell me about any contemporary composers that you are particularly interested in, along with the reasons why?
One of my very favorites these days is Kevin Puts. I love his harmonic language, which is extremely accomplished and unusual, and I also like the fact that even though he is highly trained and sophisticated, he is not afraid to use very simple materials. He has a great instinct for melody, and he’s also very gifted with the use of form – he is able to create long passages that build and build over time. I also like Jennifer Higdon, who is always enormously inventive, and John Mackey, who orchestrates for wind band with a flair and command that I have rarely seen – he’s really great.
6. Would you tell me about your future goals (or what you would like to work on in the future)?
My next big project is called TALES OF SCIENCE AND MAGIC. It is an extended (18 minutes, 4 movements) suite for wind band. I have been working for a while now on the idea of developing some longer works that really take the listener (and the musicians) on a journey. My most recent completed work in that style is THE TIME TRAVELER, which is a four-movement suite with an epic scope. I feel like THE TIME TRAVELER succeeded in achieving the goal of a longer, more involving work, and I hope that TALES OF SCIENCE AND MAGIC will continue along that path. The longer works are where I take the most chances and try out my most radical and crazy ideas. They are my most ambitious works.
I am also always writing shorter works and building up my catalogue. I always have a couple of commissioning consortia going. I love high-energy music and I tend to write a lot of overtures and concert openers. I feel a great sense of responsibility to the musicians who play my music, and I work hard to make the music fun, challenging and satisfying to play.
7. Your works are performed and appreciated in many countries around the world. What advice would you give to young Japanese composers and Japanese students who want to become composers?
My main advice is the simplest and the most basic – persist. Keep writing. If you stick to your work and keep building your own individual voice, listeners will eventually find you. Every composer has a natural audience – your job is to find that audience and to make it easy for them to find you. Let your love for your work keep you going through tough times. The only way to develop your voice is through continual work, so keep at it. Write, write, write.
Interview and text by Shuhei Umemoto (Wind Band Press)
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