隠れた名曲、斎藤高順作曲「サクソフォン四重奏曲」(第1番、第2番)が発売




斎藤高順作曲「サクソフォン四重奏曲」が、作編曲家の渡部哲哉氏が代表を務めるネクサス音楽出版より発売された。

斎藤氏といえば、日本吹奏楽コンクール課題曲に採用された『行進曲「輝く銀嶺」』(1971年)、『行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」』(1980年)などの吹奏楽曲や、小津安二郎監督の映画音楽を作曲したことで知られているが、室内楽曲も多く作曲している。その中でも「サクソフォン四重奏曲 第1番」は特別な作品である。特別というのも同作は『日本で初めて作曲されたサクソフォン四重奏曲』であり、日本のサックス界にとっては歴史的価値のある作品なのだ。

同第2番はサクソフォン奏者の阪口新氏の委嘱により作曲された。初演は、阪口新、大室勇一、石渡悠史、中村均という日本サックス界の重鎮らによって行われたが、その後出版の機会に恵まれずその存在すら知られない作品となってしまった。作曲から50年近く経ち、ようやく出版される運びとなった。

日本サックス界の進歩を知るためにも、是非とも手に取り演奏したい作品だ。

 

斎藤高順

1924年、東京都生まれ。
東京音楽学校(現東京芸術大学)を卒業後、ラジオや映画音楽を中心に作曲家として活躍。小津安二郎(おづ やすじろう)監督に認められ、「東京物語」から遺作となった「秋刀魚(さんま)の味」まで、殆どの小津作品の音楽を担当した。また「ブルー・インパルス」を作曲するなど、吹奏楽作品も数多く遺している。その貢献から、1972年7月から1976年3月まで航空自衛隊に招聘(しょうへい)され、1等空佐(大佐)で航空自衛隊航空中央音楽隊(Japan Air Self Defense Force Central Band)隊長を務めた。その後は警視庁音楽隊長を11年間務めた他、日本吹奏楽指導者協会(JBA)理事、日本国民音楽振興財団理事などを歴任し、2004年に惜しまれつつ逝去。享年79歳。

 

■サクソフォン四重奏曲 第1番

作曲:斎藤高順
品番:NEO-013
価格:¥7,020 (税込)

 

■サクソフォン四重奏曲 第2番

作曲:斎藤高順
品番:NEO-014
価格:¥7,020 (税込)

 




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