【PR】「日本における吹奏楽のあり方を変えたい」 インタビュー:指揮者 甲斐誠さん

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現在、WISH Wind Orchestra ほか、特に吹奏楽団の指揮者としてのご活躍が多い、指揮者の甲斐誠さん。

指揮者を志されたきっかけから、色々とメールインタビューをさせていただきました。


―現在、特に吹奏楽団の指揮でのご活躍が多いかと思いますが、指揮者を志すきっかけからお伺いできますでしょうか。

中学、吹奏楽部でいわゆる学指揮を任せてもらって、自分で練習を進めているその時、自分がどう振るかで音が変わる、という実感をもって楽しくなっちゃった。というところです。いろいろ勝手をしたような記憶もあります。当時の顧問の先生には本当に感謝しています。中学生ながらにたくさん経験と体験ができました。

その後高校生になってからもイレギュラーは続き、定期演奏会で指揮をする機会をいただいたり、指揮のレッスンに通うことを快諾いただいたり(音大入試のために楽器のレッスンも通っていた)と、恵まれた環境で過ごせたことで今があるなあと思います。

中学、高校生ながらの指揮者になりたいという当時の想いを、そうして先生方が後押ししてくれたのは何よりのきっかけでした。

―指揮者として楽譜と向き合う上で大切にしているポイントを教えてください。

その作品を聴くと、浮かぶ情景とか色彩とか、~っぽい音楽とかいろいろ感じることがありますけど、それは一聴き手の捉え方であって、私たちは楽譜っていう設計図を元に、音楽を生み出す職人じゃあなきゃいけない。聴いた感覚を再現するのはただのコピー。出来上がった料理を真似しても、それはただの真似です。食材の選択からこだわらないと。

どうして、その音なのか。その楽器なのか。

書いた人の気持ちになって考える。

すると、求められている音が見えてきます。

―指揮者として楽団と向き合う上で大切にしているポイントを教えてください。

奏者個々の音楽を最大限に引き出したいと考えています。

指揮者からの過度な要求は、自由がなくなり窮屈な音楽になってしまいますからね。

気持ちよく、存分に演奏してほしいです。

―洗足学園音楽大学在学中からダグラス・ボストック氏に師事され、多くの事を学ばれたかと思います。その中で最も大事にしていることはなんでしょうか。

う~ん。全部大切です。その時その時に、師の言葉が色々と空耳します。

つまらない、退屈、眠い。っていう言葉は良く(空耳・・・)聞こえてきますよ。笑

かといって奇をてらうわけでもなく。その場でいかに、音楽をするか。ですよね。

だから先ほどの質問にもあった、どれだけオケと関係を築いて、生み出すか。なのだろうなと思います。

そういう意味で、指揮者の責任は大きい。という「意味」を大事にしています。

―今後の展望、または将来の目標などについてお伺いできますでしょうか。

日本における吹奏楽のあり方を変えたい。

コンクールの課題曲を取り上げるコンサートはお客さんが集まって、シブ~いクラシカルなオリジナル作品を取り上げたら客席はガラガラ。これは本当に寂しいことです。どうしたらもっともっと一般の方々に浸透していくのか模索中です。さまざまなチャレンジを重ねていきたい。

そして海外へ目を向け、吹奏楽を通してもっと交流できないか。

先月師匠のアシスタントとして台湾へ行った時、まだまだ発展途上であると感じるとともに、私にできることがたくさんあると感じました。具体的にはまだわかりません。でも世界の吹奏楽を牽引していく存在に、WISH Wind共々目指します。

―全国のアマチュアバンドの指導者の方にメッセージをお願いいたします。

たくさん意見交換したいです。

学校における吹奏楽の現状とか、一般バンドの世界、そして音大を卒業してフリーランスとして活躍されている皆さんの言葉とか。これからどうしたら(コンクールとは違う視点で)吹奏楽が盛り上がっていくのか、特に同世代のメンバーが皆さんものすごく活躍されているので、ぜひ一緒に考えたいですね。

ヘルプミー。そして、ヘルプユー!


インタビュー・文:梅本周平(Wind Band Press)


まとめ:

いかがでしたでしょうか。

You Tubeの動画や演奏会だけでは分からない(当然ですが)、甲斐さんの考えに少し触れられたかな、というインタビューでした。

再度、別の角度からインタビューを行う予定ですので、お楽しみに。

 


■甲斐誠 氏 プロフィール
昭和63年東京都生まれ。埼玉栄高等学校卒業後、洗足学園音楽大学音楽学部に学ぶ。在学中より作曲家の伊藤康英氏やダグラス・ボストック氏の薫陶を受け、国内コンサートのみならず海外遠征のアシスタントを務めて研鑽を積む。

2011年シンガポールで開催されたインターナショナル・コンダクティング・ワークショップ3位を獲得。吹奏楽に造詣が深くオリジナル作品を得意とし、マイスターミュージックよりCDをリリース。“繊細で柔らかなサウンドで、端正な美しさは秀逸”や、“作品本来の姿を真摯に提示し、入り組んだテクスチュアを解析してみせる手腕も見事”と専門誌で評された。

現在、ウィッシュウィンドオーケストラ音楽監督、よこはまチェンバーオーケストラ主宰、神奈川県立綾瀬高等学校吹奏楽部嘱託顧問、公益社団法人日本吹奏楽指導者協会会員、各種コンクール審査など、管弦楽や歌劇はもちろん、とりわけ吹奏楽の世界での活動に期待が集まる若手指揮者である。




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